2022.01.21 【LED照明特集】22年の事業戦略コイズミ照明・佐久間晋代表取締役社長

佐久間 社長

DX推進しモノづくり変革
企画・開発スピード化実現へ

 2021年は、半導体などの部品や材料不足、また中国の電力制限による工場稼働の減少など、さまざまな問題から商品供給がままならず、代替部品の開発などに取り組んで、何とか供給力を高めることに力を入れた。

 こうした不透明な状況の中、供給バランス改善への対処を強化するとともに、中長期視点での取り組み課題にも力を入れたい。中でもDX(デジタルトランスフォーメーション)についての取り組みは大切だ。重要なのはお客さまに現在どのようなニーズがあるかをしっかり見据えて、商流を含め世の中の動きをしっかり捉えた展開に取り組むことが大切だと考えている。

 DX化の進展は、モノづくりにおいても変革の可能性を高める。いまどんな需要があって、どのような部品が必要とされるかが分かり、これによりその部品の手配を先回りさせることができる。

 また、商品開発において、市場ニーズに迅速に対応できるスピード化にもつながると考えている。企画・開発のスピード化、生産ラインの自動化など同時進行で進めていく。世の中の動きをしっかり把握しながら、今やれることをしっかりやっていく。DXへ積極的に投資し、3カ年計画で進めているものを前倒しに取り組みたい。

 照明市場については、業界が30年にストックベースでLED化100%を目指して取り組んでおり、リニューアル需要が拡大している。

 住宅分野では、コロナ禍で地方への移転や中古住宅のリニューアルが増え、テレワークの普及もあり、照明需要が伸びている。商品供給問題はあるが、代替商品の提供などで、しっかり取り込む。

 22年度以降は、ポートフォリオを施設照明に移していく。技術レベルが高い領域で、当社のラインベース照明であるソリッドシリーズと最新の照明制御技術DALIを組み合わせるなど、水準の高い提案で技術を磨き、これを住宅など幅広い分野に展開するという形で質を高めていく。

 またカーボンニュートラルや、SDGsについて、企業ビジョンである「環境ソリューション企業へ」の実現を具体化させていく。