2022.02.02 「床の片付け不要」なルンバアイロボットが10日に障害物避ける新型
「ルンバj7」は床に散らかりがちな充電ケーブルも避ける
「床に散らばった靴下やケーブルを事前に片付ける必要はありません」
アイロボットジャパンが10日に発売するロボット掃除機「ルンバ」の新型には、前面に搭載したカメラで障害物を検知し、回避しながら掃除をする機能が盛り込まれた。ごみ収集と充電台を兼ねたクリーンベース付きの「j7+」と本体のみの「j7」をそろえる。価格はj7+で税込み12万9800円と、最上位機「s9+」(クリーンベース付き)の18万6780円に対して「お得感」も訴求している。
障害物を避ける機能は、新搭載した「PrecisionVision(プレシジョンビジョン)ナビゲーション」が鍵を握る。ルンバ初となる前面搭載のカメラで、床にあるペットの排泄物や靴下、充電ケーブルなどを検知して回避する。発売済みの「i7」にもカメラは搭載しているが、間取りを把握するために使っており、上向きの視点になる。j7のカメラは床面を把握できるようにしており、「i7は上を見上げながら歩いているが、j7は足元を見ながら歩いているようなもの」(プロダクト&マーケティングストラテジー・山内洋シニアマネージャー)と違いを表現する。
「ユーザー参加型」で避けられる障害物は増えていく。IoT技術を生かし、ユーザーの家庭ごとに異なる障害物の画像をj7で収集し、人工知能(AI)が分析。3カ月ごとにアップデートして避けられる障害物を増やしていく予定だ。4カ月前に先行発売した米国でのデータを生かし、靴下などが既に追加されている。
購入後のこうした進化を支えるのが、専用ソフトウエア「iRobot Genius(アイロボット ジーニアス)」だ。家庭環境に合わせた掃除を実現するために、クラウド環境に集まるビッグデータを生かして定期的にアップデート。手動設定が必要だった進入禁止エリアや部分清掃エリアをルンバ側から提案するほか、位置情報を検知して外出したら自動で掃除を開始するなどの機能を実現している。
定額制(サブスクリプション)サービスも用意。「試してみたいが、価格が高い」といったユーザー層にも、3カ月の無料キャンペーンを展開するなどで体験してもらえるような施策を打っている。