2022.02.10 【抵抗器特集】ツバメ無線可変抵抗器、小型・薄型化に特化

 ツバメ無線は創業90年の歴史を持つ可変抵抗器専門メーカー。技術力や品質に定評があり、事業の三本柱である可変抵抗器、ジョイスティック、スリップリングは、それぞれ顧客の要望に応え需要が伸びている。

 可変抵抗器は小型化に特化した機種を生産している。エレメントおよび部品は国内で生産し、組み立てはベトナム工場で対応。高級機種は本社工場で一貫生産を行っている。最近では12形、16形の可変抵抗器がテレワーク需要により好調。自動化を進め、生産性を高めている。

 同社は小型・薄型製品を得意とし、材料開発や工法など特許も多数保有している。フラットタイプやロータリータイプ、UFOタイプのほか、プラスチックシャフト、メタルシャフトなどさまざまな形状・材質の可変抵抗器を取りそろえ、幅広い顧客ニーズに対応。

 ジョイスティックは2次元用、3次元用と機種を増やして顧客の要望に対応中。特に使いやすさに重点を置いた設計となっている。用途は幅広く、ラジコンや監視カメラ用リモコン、シンセサイザー、クレーンの操縦、手術支援ロボットにも採用されている。

 スリップリングは、静止体から回転体に対し、電力と電気信号を伝達できる回転コネクター。連続回転を必要とするシステムに最適で、監視カメラの雲台、ロボット、360度旋回の扇風機などに採用されている。

 同社では薄型化された27、35、42形を生産しており「平成24年度関東地方発明協会会長奨励賞」を受賞している。27形には4極、6極、35形には6極、11極を用意し、42形は8極、14極とそろえた。高周波用同軸付きタイプもある。同社のスリップリングは低ノイズで、高い評価を得ている。