2022.02.10 デジタル庁、多彩なベンダー参入促進へ公取委などと連携し競争環境整備

 国や自治体で使う情報システムの調達についてデジタル庁は10日、公正取引委員会などの関係省庁と連携し、特定のベンダーが独自仕様のシステムをつくることで行政機関などを囲い込む状態「ベンダーロックイン」を回避する対策を進める方針を示した。

 公取委は8日、官公庁によるシステム調達に関する実態調査の結果を公表。牧島かれんデジタル相はこれを踏まえ、同日の閣議後会見で明らかにした。

 牧島氏はベンダーロックインについて「システム整備、運用費用が高止まりになる問題がある」と指摘した上で、「しっかりと多様なベンダーが参入しやすい環境づくりにこれから取り組んでいく」と強調。公取委をはじめ関係省庁と連携し、「競争環境の整備に取り組む」考えも示した。

 ベンダーロックインを放置すると業者間の競争がなくなって費用が高止まりし、利用者へのサービス低下につながる恐れがある。公取委はこうした状態を問題視し、システム調達の実態を把握するアンケート調査を官公庁1835機関を対象に実施。その結果、回答した機関のうち98.9%が「既存ベンダーと再度契約したことがある」と答えた。

 ベンダーから自社や特定企業のみが対応できる機能を盛り込んだ仕様書を作成するよう求められたり提示されたことがあるかについて聞くと、39機関が「はい」と回答した。

 公取委はこうした実態を踏まえ、報告書でベンダーロックインを巡る考え方を明示。さらに、オープンな仕様の設計や組織・人員体制の整備などの観点からベンダーロックインの回避策を検討し、独占禁止法の違反を未然に防ぐことを求めた。デジタル庁と連携して競争環境を整備する方針も示していた。
(15日付電波新聞・電波新聞デジタルで詳報します)