2022.03.09 【防災・備災特集】NITTOKUリチウムイオン二次電池搭載移動型ワイヤレス充電器、スマホ160台を充電可

移動型ワイヤレス充電器

 NITTOKUは、災害などによる停電時でも家電品などを使える、リチウムイオン二次電池を搭載した移動型ワイヤレス充電器「LiBE(ライブ)」シリーズを市場展開している。

 同社はコイル自動巻線機メーカー。巻線機で培ったテンション、ハンドリング、制御、搬送、情報処理、継線、組み立て・加工技術を応用し、オープンイノベーションによる「精密FAエンジニアリング企業」へと事業の拡大を続けている。

 LiBEも東北大学未来科学技術共同研究センター・長谷川史彦教授らの研究チームとの共同研究を通じて製品化したものだ。

 同シリーズに搭載しているリチウムイオン二次電池は、未来科学技術共同研究センターが開発した電極材料を使用。正極材に安定構造を持つスピネル型マンガン酸リチウムを採用しており、発熱発火の危険性が極めて低く、長期間充電せず使用しない状態でも充電電圧を保持するため非常時の備えとして有効だ。LiBEにより、「充電場所に行って充電する」から「充電器を持って行く」へと環境を逆転させることができる。

 LiBEシリーズのLiBE-30S14P1A(キャリングケース型)は、蓄電容量1600Wh、出力AC100V1500W、スマートフォン換算で160台の充電が可能。LiBE-30S7P1A(ポータブルケース型)は、同800Wh、同AC100V300W、同80台に充電できる。両製品ともオプションでソーラーパネルからも充電でき、送電コイルを使った非接触給電(30~600W調整可能)にも対応。

 ソーラーパネルを付属した金属ケース型も用意。災害などの停電時だけでなく、建設現場のバッテリー駆動機器、車椅子など、さまざまな利活用を提案していく。