2022.03.15 新商品を体験しお客への提案に生かす「パナソニックの店」が埼玉で家電内覧会

リモートでつながった本社の商品担当と話す地域店の参加者

 「街の電器屋さん」が、快適な生活につながる家電をお客に提案するために、メーカー主催の新商品内覧会で発売前の家電を体験し、商品知識を学んでいる。15日には、埼玉県上尾市でパナソニックの販売会社が開催した内覧会に、パナソニックのお店100店以上が参加。会場と本社(東京)をオンラインで接続し、密を避けつつ、体験して感じた疑問点などを商品担当に直接質問できるようにもした。

 「デジタルが当たり前の時代だが、今だからこそアナログの付き合いも大切」。そう力を込めるのは、パナソニックの販売会社パナソニックコンシューマーマーケティング(PCMC)LE首都圏社の綿引俊行埼玉支社長だ。

 関東地方のパナソニック系地域電器店「パナソニックショップ(PS)」にパナソニック商品を供給するLE首都圏社は、家電の新商品が多数発売される春と秋に毎年、管内のPSを集めた商品内覧会を開催してきた。しかし、コロナ禍以降は感染拡大を防ぐために大規模な内覧会は中止に。今回のように、地区ごとに分けて、規模を縮小して開催してきた。

 リアルなお客との付き合いを大事にしてきたPSにとっても、新商品を体験する機会は重要。自身の体験や感じたことを提案にも生かすからだ。

 「商品を見て、触って、体験してもらい、新商品の良さが伝わるようにしたい」と綿引支社長。会場では、地域店にとって商売の柱になるテレビやエアコン、冷蔵庫、洗濯機の新商品だけでなく、太陽光発電システムや洗面台、宅配ボックスなど、地域店が取り組みを強化するリフォームにもつながる商材を多数展示している。

 お客宅の訪問というリアルな活動を軸にしてきた地域店も、LINEを使ってお客とのつながりを築くなど、商売の中にデジタル技術を取り入れ始めている。「街の電器屋さん」は、デジタルネイティブな世代に向けて、アナログとデジタルの良さをうまく融合しようと奮闘している。