2022.03.24 【電子部品メーカー・商社 中国拠点特集】 エレクトロニクス商社の中国営業戦略立花エレテック
中村 MD
ローカルマーケット開拓を加速
立花エレテックは、海外子会社7社の持ち株会社「タチバナ オーバーシーズ ホールディングス(TOH、香港)」で中国、ASEANを中心に海外事業を展開している。
2021年9月に創業100周年を迎え、11月発表した中長期経営計画「NEW C・C・J2200」(21~25年度)においても、海外事業は次の100年に向けた成長を支える核事業と位置付ける。
TOHの中村喜則MDは「NEW C・C・J2200では国内で築いた技術商社の地位を中国・ASEANを中心とする海外でも確立し、アジアの産業界を支える一大技術商社を目指す。拠点のローカル化を進め、アジアのローカルマーケットの開拓を加速する。25年度売上高3億ドルが目標だ」と話す。
既に中華圏は、北京、大連、青島、上海、武漢、深圳、香港、台湾の8拠点のうち香港、深圳の2拠点にGMを、ASEANはシンガポールにローカルMDを置き、それぞれの拠点を束ねてローカルマーケットを開拓。21年度TOH売上高の2割以上をローカルで売り上げる。FAシステム事業は売上高の45%をローカル売り上げが占める。半導体デバイス事業もローカル売上高比率は21年度20%になり、25年度までに25%に引き上げる計画。中華圏売上高比率も現在の73%から25年度までに75%を目指す。
NEW C・C・J2200初年度の21年度は好調が続く半導体製造装置関連、一般民生、産業向けを中心に半導体デバイス、FAシステム売り上げが伸長。18年度の過去最高の売上高、利益を更新した。22年度も半導体デバイス、FAシステムの需要が引き続き旺盛なことから売上高、利益ともに2期連続の過去最高更新を見込む。
中村MDは「21年度は全分野の売り上げが伸び、1~12月全ての月で20年度売上高を上回った。22年度も21年度需要の反動や中華圏で新型コロナが急速に拡散している懸念はあるものの1、2月は予算通りに推移している。成長が期待できる年」と見ている。