2022.04.04 「没入」できるVR技術で研修や教育デバイスにソフトも加えソリューション

JDIのAEDトレーニングの資料から

 電子部品や素材関連の業界で、メタバースなどVRを想定した技術やサービスの開発が広がっている。もともと強みのあるデバイスなどに加えて、ソフトなどを加味してソリューションとして提供したり、技能継承などに活用したりといったものだ。

 ジャパンディスプレイ(JDI)はかねて、高精細VRパネルや各種センサー、ヘッドマウントといった製品・技術を展開している。その延長線上で、コンテンツ制作やプラットフォームも含め、いわばハードからソフトまでワンストップで提供するソリューションを進めている。没入(ダイブ)できるという意味で、「バーチャルダイブ」として展開。製造現場の「ヒヤリ・ハット」を減らす安全教育や、患者さんの側も体験できる看護の学びなどに使われている。

 昭和電線ホールディングスも、AR関連の技術を持つ企業を傘下に収めると発表した。VR映像と実写映像を重ね、よりリアルな研修を構築するほか、サービスの外部販売も想定する。

 背景には企業側の事情がある。コロナ禍の中で、全員がそろっての研修などが難しい場合がある。技能継承などを進める上でも、「ベストプラクティス」をデジタル化しておくニーズもある。今後、同様の動きが広がりそうだ。(5日付の電波新聞・電波新聞デジタルで詳報します)