東陽テクニカは、米現地法人トーヨーテック（カリフォルニア州フリーモント）が、米大手自動車メーカーからハブ結合式シャシーダイナモメーターシステム「ロトテスト・エナジー」を2式受注したと発表した。

　ロトテスト・エナジーは、屋内でステアリング操作をしながら実車両を用いた走行模擬試験ができる設備。勾配を考慮した走行抵抗試験もできる。

　トーヨーテックは、スウェーデンのロトテスト社の米国総代理店。2020年に米オークリッジ国立研究所にロトテスト・エナジーを納入し、試験ラボとして活用しながら、同国自動車産業に対して評価試験を提案してきた。

　今回、米大手自動車メーカーと2年にわたり検証を重ねた結果システムの性能が認められ、受注に成功した。

　納入は来年の4月を予定。今後、ロトテスト・エナジーと計測機器や技術を組み合わせて次世代自動車開発に向けた提案を強化し、海外事業を拡大する。

　トーヨーテックは2月、米国に中国・深圳のゼネラルテストシステムズ（GTS）と合弁会社を設立。高速通信規格5Gを使った車両OTA試験（無線環境下での通信試験）システムなど、自動車計測事業に注力している。