2022.05.25 【次世代自動車用部品・材料特集】北陸電気工業耐アーク性チップヒューズ、強力なアーク抑制特性実現

北陸電気工業の耐アーク性チップヒューズ

 北陸電気工業は、自動車分野での事業拡大を成長戦略の一つに位置付け、チップ抵抗器からセンサー、モジュールまで多彩な車載用電子部品を供給する。特にCASEに関わる領域での事業拡大に努めている。

 耐アーク性チップヒューズ「AFCL16-132」は、独自の素材、構造によって強力なアーク抑制特性を実現した速断タイプのチップヒューズだ。1608サイズの小型低背でありながら、定格電圧が75Vと高い。

 優れた耐アーク性能により、過電流・過電圧が印加されても溶断時の発煙・発火の危険性が極めて少ないことが特徴。高電圧が加わる二次側回路の保護や、小サイズ・低コストが求められるセンサー回路の過電流・過電圧保護に最適だ。

 抵抗器は、車載向けに高信頼性の高付加価値製品を伸ばしている。耐サージ高電力チップ抵抗器「PCRシリーズ」は、自動車用エンジンの制御回路などに最適な製品。同シリーズでは既存製品の1608サイズ、2012サイズに、新たに1005サイズと3216サイズを追加し、製品ラインアップを拡充した。

 耐硫化チップ抵抗器「CRS」は、特殊な保護材料を使用することで耐硫化特性を向上させた。

 センサー関連では、カーエアコン向けの湿度センサーで豊富な実績を持つ。

 モジュールでは、車載蓄電池用のBMSモジュールのアセンブリーでさまざまな顧客向けに実績を拡大している。

 プリント配線板は、メーカーパネル用基板、実績豊富な摺動(しょうどう)抵抗基板、ペーストスルーホール基板などの技術により、車載機器から電装関連まで柔軟に対応。プリント配線板の基材は、以前からのFR-1、CEM3に加え、FR-4にも対応可能範囲を拡大した。

 このほか、フェニックスソリューション(金沢市)からの委託で、「タイヤタグ」(タイヤ埋め込み用UHF帯RFIDタグ)の製造も担っている。