2022.06.03 【エコファースト企業~環境の日~特集】安川電機インバーターやPMモーター、環境負荷低減を提案
高性能インバーターGA700
安川電機はグループの環境ビジョン「YASKAWA ECO VISION」を掲げ、2050年に同社グループのグローバルの事業活動に伴うCO2排出量を実質ゼロ(カーボンニュートラル)に取り組んでいる。
生産活動(グリーンプロセス)における環境負荷低減に加え、技術力により環境性能を高めた製品(グリーンプロダクツ)をもって世の中の環境負荷を低減することで、さらなる貢献を果たす。
この目標の実現の一環として、同社は工場や事業所に向けインバーターやPMモーターなどを活用した顧客の環境負荷低減の提案を推進している。直入れモーター始動の機械・製造設備にインバーターを適用することで、大幅な省エネを実現する。ファンの風量制御をダンパー制御からインバーター制御に変更し、年間消費電力を約45%削減した事例もある。
インバーターの主力機種GA700は新モーター制御による高効率化、周辺機器を取り込んだシステムのコストダウン、世界中どこでも使える優れた環境適合性により、機械装置・設備の高付加価値化を実現する。GA500は同社独自のPMモーター用アドバンストベクトル制御技術により、センサーレスでPMモーターの磁極位置を検出、運転することで、ゼロ速度100%トルクを出力可能にした。GA700・GA500は全ての運転条件でモーター効率を自動的に向上する省エネ制御機能を搭載し、機械の状態に合わせた細かな調整が不要になる。
誘導モーターを使用している場合、高効率なPMモーターに置き換えることで省エネを実現する。PMモーターの主力機種SS7シリーズ(センサーレス/センサー付き)は小型・軽量で、IE3を超えIE4にも対応可能な効率を実現した。
モーターが発電した電力(回生エネルギー)を電源に戻す「電源回生」による省エネも提案する。クレーンや自動倉庫などの用途で効果を発揮する。マトリクスコンバーターU1000や回生省エネユニットD1000やR1000を使用することで、制動抵抗器などで熱として捨てていた回生エネルギーを電源に戻し、年間消費電力を半減した事例もある。
インバーターによるモーター制御を通じて機械の稼働状況を高速でモニタリングし、これらの情報から高い生産効率、高い品質、機械・設備の異常予兆検知を実現し、止まらない生産を実現するCBM(コンディション・ベースド・モニタリング)を導入し、提案を広げている。