2022.06.16 「全固体」電池にトヨタなど有力10社と国研コロナ禍を経てコラボが再起動

 「昔は電池は液体だったんだよ。そう振り返る時代が来るかも知れません」。そう将来を描くのは、「全固体電池」に取り組む、物質・材料研究機構(NIMS)の研究者。この全固体電を将来の蓄電池と位置づけ、世界の開発競争にオールジャパン体制で臨む取り組みが起動する。トヨタ自動車や、JX金属、JFEスチール、住友化学、太陽誘電、デンソー、日本特殊陶業、三井金属鉱業、三菱ケミカル、村田製作所という有力社が参加。実用化を目指していく。

 スマホをはじめ民生や車載などで注目される全固体電池。この枠組みは約2年前に立ち上がったが、コロナ禍に伴い、リアルの活動が難しくなっていた経緯がある。この間、さまざまなハードを含め研究環境を整備し、リモートでの講習会などを開催。オンサイトの環境も整い、本格活動が見込めることになり、改めて再始動することになった。

 NIMSは今月開いたオンラインの会見で、「個々の会社では取り組みにくい部分を進めていきたい」と狙いを語った。
 
(17日の電波新聞・電波新聞デジタルで詳報予定です)