2022.06.21 スマホ片手に外出、家庭の電力抑制新電力など4社実証、需給ひっ迫見据え

 主に一般家庭向けに供給する新電力など4社が20日、ゲーム感覚で消費者の外出を促し、節電効果を生じさせる実証に取り組む、と発表した。電力需給の逼迫(ひっぱく)時に、家庭内の電力消費の抑制につなげる仕組み。夏冬の2回の実証を計画する。

 実証に加わるのは、東急グループの東急パワーサプライ(東京都世田谷区)や、エネワンでんき(東京都千代田区)、電力小売り事業を手掛ける石油元売りのENEOS。ソフトバンクグループのSBエナジー(東京都港区)のシステムを活用する。

 首都圏の東京都と埼玉、千葉、神奈川の各県で、参加する新電力と供給契約を結んでいる約6000世帯を対象とし、同日から募集を始めた。

 電力需給がひっ迫する前日の夕方ごろに、節電すべき時間帯をLINEで通知する。対象地域にある公園や駅など公共施設のほか、ショッピングセンターやコンサート会場などを事前に指定し、参加者に外出を促す。

 決められた時間帯に指定地を訪れると、スマホのキャッシュレス決済に使えるポイントが付与される。また、現地では、NHKで放映されている、昆虫の世界をモチーフにした子供向け自然教育アニメ「インセクト・ランド」のキャラクターが、スマホ画面上にデジタルコンテンツとして現れ、写真撮影できるなどの特典もつける。今後、ゲーム関連会社と連携して新しいゲーム体験を導入することも計画する。「ポイントやゲームを駆使して、自発的に外に出掛けてもらう」(エネワンでんき)のが狙いだ。

 外出することで結果として、家庭内のエアコンなどの電力消費が抑制され、需要のピークを低減させる効果が期待されている。8月初旬から9月末までに夏季実証、2023年1月初旬から2月末までに冬季実証を行う予定。

 首都圏に電力・ガス契約者約30万世帯を持つ東急パワーサプライは「新しい生活体験ができて、それに伴ったメリットもある。参加した実感も味わえる取り組みだ」と期待する。