2022.08.02 【IoT家電特集】ホタルクススマートリモコン販売強化、様々な機器を操作

「HotaluX LINK」

 ホタルクスは、部屋を見渡せる照明の〝好立地〟を生かし、LEDシーリングライトのアダプター代わりに取り付けるスマートリモコン「HotaluX LINK(ホタルクス リンク)」の販売を強化している。

 リンクは、一般的なスマートリモコンと同等の機能を持ち、LEDシーリングのアダプター代わりに取り付けるため、置き場所にも困らないのが特徴だ。通常スマートリモコンは、赤外線が届くようテーブルや壁など遮蔽(しゃへい)物の少ない場所に設置する必要がある。

 LEDシーリングは、天井の給電部分に付属のアダプターを取り付けて設置する。リンクは、そのアダプター部分にスマートリモコンの機能を内蔵した形で、LEDシーリングのカバーを付ければ存在も隠れる。カバーを通す強めの赤外線を発するよう設計されており、5メートルの範囲内で赤外線通信が可能だ。ホタルクス製またはNECライティング製のLEDシーリングに対応。一部の機種を除き、多くの製品に対応する。

 スマートフォンの専用アプリ「HotaLINK(ホタリンク)」でさまざまな操作が可能。アマゾンとグーグルのスマートスピーカーとも連携するため、スマホからの操作だけでなく、音声操作も実現している。

 利便性の高い機能も一通りそろえている。テレビやエアコン、照明などをまとめてオン/オフできる機能のほか、スマホのGPSを使い、登録した自宅の位置から指定範囲内に入ると設定した家電の電源をオンにすることもできる。半径約100メートル~約1キロメートルの範囲で設定可能だ。登録地点の天気情報を基に外気温が38度を超えるとエアコンが冷房運転を自動で開始するなど、クラウド環境と連携した機能も盛り込んでいる。

 操作対象の家電は赤外線通信できる製品。外出先からも遠隔操作できるため、遠隔操作が危険な暖房機器などはプリセットされていない。

 家電量販店やインターネット通販で販売している。店頭では照明売り場に専用の展示キットを展開し、LEDシーリングの購入者への〝ついで買い〟を狙う。展示キットは全国展開しており、年間1万台の販売を目標にする。

 リンクは、企画から1年ほどをかけて製品化した。ホタルクスにとってこれまでにない製品である上、専用アプリの開発など、安全面を含めてさまざまな議論を重ねて製品化した。照明にとどまらない事業展開を強化する同社にとって、リンクは戦略的な製品になる。