2022.08.03 【コネクター総合特集】ヒロセ電機技術力、モノづくり力強化へ投資

 ヒロセ電機は「品質第一」の徹底とともに、市場ニーズに適合した新製品、新技術開発への基礎的な技術力向上を推し進める。モノづくり力強化への投資も積極的に行う。分野別では①産機②自動車③コンシューマーの3本柱で力強い成長を目指す。

 ワンアクションで接続可能な次世代型端子台のゼロスクリュー端子台「EF2シリーズ」に、「500A対応品」を追加した。EF2シリーズは、ねじを使わずにワンアクションで接続することができる。施工時には挿すだけで接続でき、信頼性の高い接触を長期間維持できるため、保守点検も軽減できる。電気設備の安全性、作業品質の向上や工期短縮に貢献する。

 車載用コネクター「ZE05シリーズ」は、125度対応の高耐熱性を備え、エンジンルーム内の温度/振動環境でも高い通電品質を確保している。ロボットによる嵌合が可能で顧客の工数削減に寄与する。

 ワンアクションFPC/FFCコネクター「ワンアクションFH」の品種拡充と拡販にも力を入れる。ワンアクションFHは、挿すだけの接続、挿入時のアクチュエーターの破損防止が特徴。設計自由度の向上や自動組み立てを実現し、顧客の工数削減に貢献する製品として引き合いが増加している。8月にはワンアクションFHの新シリーズをリリースする予定だ。

 同社は、モノづくり力強化を目的に、連結子会社の郡山ヒロセ電機(福島県郡山市)に新工場を建設。2022年度中の着工、23年度の竣工(しゅんこう)を予定している。

 今年、創業85周年を迎えた同社。11月、12月には15回目となるプライベート技術展を、横浜と大阪で開催する計画だ。