2022.08.09 EV電池の劣化状態を遠隔診断日立ハイテクがサービス開発

 日立ハイテクは、車載リチウムイオン電池の劣化状態を遠隔で診断するサービスを開発した。

 運行中のEVの電池や運行データをクラウド上に収集し解析することで、遠隔から電池状態をセル単位で推定できる。検査時に車両から電池を取り外す必要はない。

 車両に標準搭載された電流、電圧、温度センサーを利用。通信機能を備えたテレマティクス機器を使って電池情報を収集する。

 短い間隔で計測データを送信すれば精緻な分析に活用できるが、情報量が多いと通信コストが増大。クラウドサーバーで収集する情報量も膨大になるなど負荷が大きい。通信量を抑えるため、送信間隔の最適化を図った。

 電池の容量もしくは劣化に伴い増加する電池内の抵抗値を用いて、アルゴリズムで電池の劣化状態を推定する。時系列の変化をグラフなどで表示できる。

 伊藤忠商事との協業で、国内のほか中国や欧米などEVの普及率が高い地域を中心にサービス展開を図る。

(10日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)