2022.08.12 1分で即満員 夏休みのワークショップ村田製作所の未来のエンジニアづくり
スイスイUFO
手元の電子部品に食い入るように見入る小学生たち-。夏休みを彩る1日となったはずだ。
村田製作所は9日、同社が運営する横浜市西区の子ども向け科学体験施設「Mulabo!(ムラーボ!)」で自社部品を活用したワークショップを開いた。
1年余り前に新設された「ムラーボ!」。ワークショップ「スイスイUFOで電気を学ぼう!」では、小学校5~6年生20人が参加。先着順で、申し込みからわずか1分で満員となる人気ぶりだ。参加した小学生からは「難しかった」という声や「色々なパーツを組み合わせて出来上がったのが楽しかった」という声もあった。
「スイスイUFO」は、同社の「マイクロブロア」によって生じる浮力による滑らかな動きが特徴的だ。「マイクロブロア」は、電気で圧電セラミックスを振動させることで、金属板が震えて空気の流れが作られる部品。日常生活では血圧計やアロマディフューザーなどの製品に使われている。
同社は電子部品メーカーとして、STEM教育につながる活動を積極的に行っている。
本プロジェクトのメイン担当者の広報部・原田蓉子さんは「村田製作所の製品を使って、子どもに楽しく学んでもらえるキット作りが大変だった」と語る。
同じく本プロジェクトのメイン担当でありリーダーであるワークショップの進行役を務めた、CAD/CAE技術部・興膳義明さんには、子どもたちに電気の力を伝えたいという思いがある。「電気を司る電子部品の可能性、『すごい!』というのを感じて欲しい」(興膳さん)。
ワークショップや出前授業などの取り組みは、一般の人にどういうことをしている会社かを知ってもらいたいという狙いもある。社員の中には「小学校の頃に出前授業を受けたことがある」という人もいる。原田さんは「年度内にもう一度開催できれば」と意欲的だ。
(15日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)