当社は、事業領域として民需系分野とヘルスケア分野を主体に、基幹系業務システムやグループウエア、ネットワークなどの情報系システムとのマトリックスで事業展開している。2022年度上期業績も堅調に推移しているが、コロナ禍で電子カルテシステムなど大型案件の商談、納期がずれ込んでおり、下期に作業が集中するのが懸念材料だ。

　企業のデジタルトランスフォーメーション（DX）に対する取り組みも本格化してきた。「DX ready ソリューション」「DX 支援ソリューション」として、ウェビナー運営方法を習得するノウハウを学べる「ウェビナレッジ」など、お客さま自身がDXを活用・実現できるサービスを提供。DXの導入から定着、使いこなせるまでの支援に注力している。

　クラウドサービスは、ラインアップの拡充とともに基幹系や情報系と連携、サイバーセキュリティー対策など強化。新たにクラウド型エンドポイントセキュリティーサービスの提供も開始した。

　ヘルスケア分野は、医療、健診、介護・福祉の3分野をバランスよく強化するとともに、今後は未病なども新たな分野として強化していく。

　このほか、新規事業分野では、漁業関係者向けに、漁業者の勘や知恵、長年の経験を記録し、長期的に漁業活動を把握できるアプリ「MarineManager ＋reC.（マリンマネージャープラスレック）」の提供を開始。また、文教事業では、学生・教員間で参考文献や本のレビューを共有、学習支援ツールとして活用できるアプリ「BOOK MARRY（ブックマリー）」の提供を開始した。

　市場環境は、急速に変化している。長期的に見ると、お客さまが自分でソフトウエアを作るローコード、ノーコード時代が来る。SIerとして、どのような価値を提供できるかは大きな命題だ。2年後には創業100周年という大きな節目を迎える。さまざまな業種ノウハウ、全41拠点を通じたラストワンマイルの強みを生かし、必要とされる企業として価値を提供し続ける。