企業の業績改善、DXの本格化もあり、ICT市場全般は堅調だ。一方、急速な円安、原材料のコスト高、また、半導体不足や物流の混乱などにより、機器の供給面の課題が出てきている。

　コロナ禍でテレワーク、リモートワークが進んだが、単に働き方改革だけなく、業務のIT化、データ処理の高度化など業務改革につながる本来のDXへの取り組みが本格化してきている。より総合的なIT投資のニーズに対応していくことが求められる。

　また、働く場所、アクセスも多様化し、より柔軟な働き方へ移行してきている。一方でセキュリティー上のリスクも高まる。中堅企業もサプライチェーンの一角にあり、これまで以上にセキュリティーの強化が求められている。

　こうした環境の変化に対応したソリューションを2022年度下期は強化する。一つは、これまで大手企業に提供してきたゼロトラストサービスをコンパクトなサービスパッケージとして、中堅・中小企業にも提供していく。当社は、ネットワーク技術、サイバーセキュリティー技術、さらに独自のデータセンターの整備、SOCによるリモートによる遠隔監視など、ICT環境の提案から構築、運用までワンストップで対応している。こうした強みを生かし、セキュアなネットワーク環境の提供に注力する。

　コロナ禍で企業のITを使ったコミュニケーションの形も変化している。例えば、「チームズ」とほかのソリューションを組み合わせた利便性の高いサービスなどを訴求したい。

　電子帳簿保存法（電帳法）が施行され、今後、企業は対応が求められる。電子契約、電子取引、電子検証をオンラインで完結でき、電帳法に対応した電子取引サービス「＠Sign（アットサイン）」をトラストサービス関連で訴求していく。

　今後、データの高度利用が進む。当社の多種多様な大量データを統合・蓄積・分析するデータ分析基盤「AnalyticMart（アナリティックマート）」を活用したソリューション提案に力を入れる。