2022.08.30 【ソリューションプロバイダー特集】日立システムズ 柴原 節男社長クラウド関連のマネージドサービス強化

柴原 社長柴原 社長

 2021年度を最終とする中期経営計画は、新型コロナウイルスの影響を受けながらも収益性を重視した施策を打ったことで、売上高5100億円、営業利益率12%を実現し計画を達成できた。現場のデジタル化を推進する中、顧客企業の働き方改革が加速したことも追い風になりデジタルトランスフォーメーション(DX)関連が顕著に伸びた。

 DXの推進にはデータの利活用が重要になり、日立製作所グループで推進している「ルマーダ」への取り組みも進んだ。ルマーダのユースケース登録数も当社がグループでトップクラスを誇り、日立グループ全体のDX支援もできている。

 22年度新中期経営計画がスタートし、「成長」をキーワードに事業戦略を立てた。産業や流通を中心にDX支援を加速するほかクラウド関連のマネージドサービスを強化。セキュリティーに関するインシデントが発生した際に速やかに対策できる業種ごとのCSIRTと呼ぶ体制も構築した。

 あわせて、顧客へ速やかに最適な提案ができる体制をつくった。4月には営業統括本部に加えて全事業グループにGo-To-Market推進組織を新設し、業界や事業領域に合わせて最適なサービスを速やかに提供できるようにした。事業部門が横断してソリューション展開できるようにする。

 今中計は人財強化も積極的に行う。人財育成と人員増を進め、中計期間中にグループ、パートナー企業など含め約5000人規模で増強する。人員強化により案件獲得を増やしていく。

 海外事業は成長軌道に乗せ、今後3年間で売り上げ規模を倍増、海外売上高比率10%を目指す。インドや東南アジアのグループ会社の改革もメドが立ってきた。マネージドサービスなどを中心に伸ばしたい。セキュリティーは国内と海外が連携し品質を上げる計画だ。

 当社は人を大切にしたサステナビリティー経営を推進している。今後、人財を強化していく中でも全ての人が安心して暮らせる居場所を生み出していくことを主眼に取り組んでいきたい。