2022.09.16 【抵抗器特集】日本ファインケム チップ型から高電圧用まで揃える

 日本ファインケムは、高抵抗器メーカーとして、MΩ(メガオーム)~TΩ(テラオーム)の高精度・高信頼の抵抗器を、1005サイズのチップ抵抗器(最大150GΩ)から高電圧用(最大300kV)まで製造・販売する。内外の旺盛な需要に応え、増産の設備投資も進めている。

 高安定化技術水準が高まり、抵抗器のノイズが顕在化するようになってきたことを踏まえ、高電圧用低ノイズ抵抗器の開発など、抵抗器の幅広い知識と経験を基にさまざまなカスタム抵抗器を提供している。

 高電圧用抵抗器は、最先端分析機器など高安定が求められる機器向けに、安定度を決定付ける部品として最適。

 注目の一つは最新の「HVR10000」。産業技術総合研究所との共同研究成果を活用し、超高抵抗値領域で低温度係数および低電圧係数を実現している。

 抵抗回路の接続端子にガードと温度センサーを備え、気中で安定した抵抗値測定と抵抗器の内部温度測定が可能。25プラスマイナス10度の環境下で精密な抵抗値測定が可能で、計測器の校正用にも利用できる。

 国の組織や大学など高レベルの研究に最適で、多くの反響を得ている。同シリーズの「HVR1000」は、より汎用(はんよう)的な製品。

 また高抵抗チップ抵抗器「HCタイプ」は1005サイズで最大150GΩを実現。各種計測器やセンサーなど広く使用される。1M~100MΩで許容差プラスマイナス1%が可能な精密級高抵抗を備える。また「HPタイプ」も備えている。

 超精密級高電圧用抵抗器では「RHタイプ」「RH超高タイプ」が代表で、高抵抗・高精度が特徴。