2022.09.28 【関西エレクトロニクス産業特集】アウトドア サウナやキャンプ訴求 ショールーム開設など展開
サウナ「ハルビア」の内部
昨今のブームにより「サウナー」や「整う」などの用語が生まれるなど、サウナの人気は右肩上がり。そんな中、個人でサウナを楽しむ人が増えており、関西の企業もサウナ事業に参入し訴求に取り組んでいる。
住宅・非住宅用設備機器や建材などのパナソニック商品を中心に取り扱っている大五は、9月1日に関西初のサウナショールームを大阪市西区の本社1階にオープン。
ショールームには、サウナヒーターシェア世界ナンバーワンを誇る、サウナ&スパブランドの「HARVIA(ハルビア)」を展示しているほか、屋外用の水風呂や外気浴用の椅子なども設置。実際にサウナを体験できるだけでなく、ロケーションをイメージしやすいショールームとなっている。
また、ハルビアは、今まで関西の販売網がなかったが、同ショールームのオープンに伴い、取り扱いを開始した。
サウナ推進プロジェクトチームの山本訓康氏は「近年のブームでサウナは身近なものになりつつある。現在約300あるサウナ施設は、来年に3倍になると見込まれる」と話し、さらなる市場拡大を期待している。
しかし、同時に今後の課題にも言及。同チームの川口裕介氏は「当社の販促先は旅館やホテルのほか、個人やサウナ経営者。その中でも個人宅にサウナを設置するのはまだまだハードルが高い」と話した。
Webショップをメインに商品を卸したり、車のLEDライト商品やサウナ関連商品などの企画・製造を行っている輝楽(大阪市中央区)は、テントサウナの「Kajaani(カヤーニ)」を提案する。
サウナ関連商品は、Webショップで取り扱う商品の拡充やサウナの流行を鑑みて、約1年前に開発に着手。カヤーニの改良版を近日中に発表するほか、8人用の大型テントなど新商品にも取り組んでいる。
カヤーニは、サウナ専用テントと専用薪ストーブのセットで販売している。
テントは耐水圧3000ミリメートルを誇り、表裏各420デニールの間に綿を仕込んで実現した保温性の高い生地と、折り畳み傘のように簡単に設営できる手軽なテント構造が特徴となっている。また、薪ストーブは、ロウリュに適した温度とされる75~85度に調節が可能。
別売しているロウリュ用の溶岩石、通称サウナストーンは、サウナの本場であるフィンランドから輸入している。
商品開発部の中井知弘部長は「これからサウナに最適なシーズンがやってくる。カヤーニで、自分だけのサウナ空間を楽しんでほしい」と話し、今後顧客ニーズを受け取りつつ、新・関連商品の開発や訴求に取り組んでいくという。