2022.09.28 【関西エレクトロニクス産業特集】ロボティクス ロボット関連展示会が盛況 予想を上回る来場者

国際フロンティア産業メッセ2022の次世代モビリティー&ドローンゾーンで初公開されたテトラ・アビエーションの電動垂直離着陸機(eVTOL)「空飛ぶクルマ」実験機

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 関西でロボット関連展示会は、5月に京都、6月に大阪と神戸、今月には1、2日に神戸で開催された。2020年、21年が新型コロナ拡大の影響で、十分な情報収集や情報交換ができなかったこともあり、いずれの会場も予想を上回る来場者でにぎわった。

 デジタルトランスフォーメーション(DX)、ロボット、IoT、人工知能(AI)、ドローンなどを導入・活用し、業務改善や生産性向上、人手不足対策などを進めたい企業と出展社・団体との活発な情報交換や商談の場になった。各種セミナーも満席が相次いだ。

 京都は、5月27日に京都産業会館ホール(京都市下京区)で「中小企業デジタル化・DX促進マッチングフェア2022」が開催。出展社は昨年の31社・団体から44社・団体に増えた。前年の約2倍となる400人が来場した。基幹システムや販路拡大、新ビジネスモデル、情報セキュリティー、デバイスの5テーマで京都の企業などが、最新のデバイスや機器、システムを展示・紹介した。

 シーシーエス(京都市上京区)は、AI外観検査システム構築をサポートするソリューションを提案。ホームスマビューマーケティング(京都市下京区)は、23年5月サービスイン予定の遠隔操作走行ロボットによるマンション・一戸建て住宅内覧サービスを紹介した。

 大阪は6月に、インテックス大阪(大阪市住之江区)で、9、10日開催の「関西ロボットワールド2022」(44社・団体、1万1908人が来場)と、22~24日の3日間開催の「第3回関西物流展/第1回マテハン・物流機器開発展」(303社・団体/8社、2万2355人が来場)の二つの展示会が開かれた。

 関西ロボットワールド2022では、三菱電機が通信機製作所で開発し、商品化を目指す遠隔操作の人型ロボット「DiaroiD」を一般に初公開。第3回関西物流展では、工業機器専門商社の大喜産業(大阪市西区)が、デンマークのミア社製のAMRとけん引クレーンを一体化した「MiR250Hook」を実演展示した。

 6月に神戸サンボーホール(神戸市中央区)で開催された「第4回今すぐ使える‼ IoT・AI・ロボット展」には、44社・団体が出展、前年を600人上回る約2100人が来場した。常盤電機(兵庫県姫路市)は、マシンテンディングやローラー移載、平板ピッキング、研磨、ばら積みピッキング、ねじ締めなど、7種類の協調ロボットパッケージを紹介。

 今月1、2日の2日間、神戸国際展示場(神戸市中央区)で開かれた産業総合展示会「国際フロンティア産業メッセ2022」には、427社・団体が出展、予想された1万人を上回る1万2900人が来場した。

 同展示会では「第1回ドローンサミット」を併催。次世代モビリティー&ドローンゾーン(68社・団体)で、テトラ・アビエーション(東京都文京区)が電動垂直離着陸機(eVTOL)「空飛ぶクルマ」の実験機を初公開した。宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、4発ティルト翼eVTOLの実用実証機を関西で初展示。川崎重工業も物資輸送用の無人垂直離着陸機(VTOL)の実証機を初公開した。