2022.10.07 吉川システックが建設現場向けシステムを15日発売、RFIDで資材一括管理、受け入れ検査工数9割削減も

読み取り器でRFIDタグを読み取り、資材を一括管理できる

 吉川システック(北九州市八幡東区)は15日、大型工事を請け負う建設会社向けに工事や、資材管理を合理化するクラウド型資材管理システムを発売する。資材に取り付けたRFIDタグで、製造元の出荷から施工までの全工程で資材の情報を一括管理でき、高効率化を実現する。

 既存システムでは、受け入れ検査工数を94%削減して省人化につながった実績があり、大型工事向けに新機能を拡充させたクラウド型を開発。工事現場の働き方改革に貢献するソリューションとして提案していく。

 建設業では労働力人口の減少や受注競争の激化などで、働き方改革と利益確保を両立させるため生産性の向上が不可欠といわれる。特に、多くの業者が関係する大型工事では資材の物流が複雑となる一方、管理方法が伝票などの紙媒体や口頭であるケースが多く、人為的ミスにつながりやすいことが課題となっていた。

 同システムでは、読み取り器でRFIDを読み取ると、資材の状況を複数の端末上でどこからでもリアルタイムに確認でき、資材の確認工数を削減できる。情報を管理しやすくすることで搬入計画の迅速な調整や、資材リース期間の抑制にも寄与する。

 資材の消費状況が見える化されるため、決算会計時には証憑(しょうひょう)としても活用でき、企業会計の内部統制の強化につながることも期待できる。