2022.10.17 MDISが3次元計測アプリ開発と実用化に力

 三菱電機インフォメーションシステムズ(MDIS)は、LiDAR搭載のスマートフォンで取得した3次元データと撮影画像を使用して、現実世界をデジタル空間上に復元した「デジタルツイン」を生成し、3次元モデル上で距離計測ができる「3次元計測アプリ」の開発と実用化に取り組んでいる。

 3次元計測技術は、社会や産業に広く応用できる技術として注目されており、スマホへの搭載が進み身近となったLiDARは有力な技術の一つ。

 同社が開発した3次元計測アプリは、LiDAR搭載のスマホで取得した3次元点群データと面情報からデジタル空間に3次元モデルを生成し、平面から指定位置までの距離を計測する。

 現実世界における平面から指定位置までの距離を、デジタル空間上で高精度に計測・誤差1センチメートルで、さまざまな業務に適用可能な計測精度を確保する。三菱電機が開発した独自のアルゴリズムで、実用レベルの高速処理を実現している。LiDAR搭載のスマホがあれば専用の装置は不要。

 クラウドへの接続が容易であることなど、スマホの特性を生かしたアプリにより、水害時の家屋の浸水状況計測など、さまざまな用途での活用が見込まれる。

 同社では浸水高計測アプリを開発、実用化に向けた検証を行っている。なお、同技術を「CEATEC 2022」三菱電機の展示内で紹介する。