2022.10.18 【CEATEC特集】キーテクノロジーエリア 自動車向け電子部品に注目 5G/6G関連なども紹介

キーテクノロジエリアのTDKブース

アルプスアルパインは、車載オーディオ初のハイレゾフルスペックサウンドシステムを搭載したデモカーを出品アルプスアルパインは、車載オーディオ初のハイレゾフルスペックサウンドシステムを搭載したデモカーを出品

 「キーテクノロジーエリア」には、今年も日本を代表する電子部品・デバイスメーカーが多数出展し、IoT社会を支える最新の電子部品・モジュールや、これらを活用して社会課題を解決するソリューションを広く紹介する。

 アプリケーション別では、次世代自動車用部品や産業機器向けの高性能部品、半導体プロセス部品、5Gスマートフォンをはじめとする高性能モバイル端末向けの超小型部品のほか、カーボンニュートラルの実現に貢献するパワー系デバイス、さらに各種センサーや通信デバイス、ソフトウエア、人工知能(AI)技術などを組み合わせた応用ソリューションの提案にも力が注がれる。

 自動車向け電子部品は、今年も電子部品各社の出展重要テーマの一つに掲げられている。「CASE(コネクテッド、オートノマス、シェアード&サービス、エレクトリック)」「MaaS(モビリティー・アズ・ア・サービス)」などに照準を合わせ、これらの進化に照準を合わせた新製品・新技術が一堂に公開される。

 特にADAS/自動運転を支える高性能デバイスとして、ミリ波レーダーやLiDAR(ライダー)などの最新のセンサーヒュージョンが紹介されるほか、世界初となる白色光と近赤外光一体外ヘッドライトを搭載した車載ナイトビジョンシステムなどがデモを交えて紹介される。

 xEV向けでは、V2Hシステムや、EV用バッテリーやインバーター向けの大電流・高耐圧部品、車載用電源系インダクターなどの最新製品が広く出品される。安全系ソリューションでは、車室内自動置き去り検知システムの提案なども実施する。

 5G/6G関連も各社の注力分野の一つ。5G/ミリ波伝送を支える低損失材料や高速伝送用部品、5G基地局向けアンテナ、および次世代の6Gに向けた技術紹介なども実施される。

 高性能モバイル端末向けでは、スマホの高機能化を支える超小型・高性能の回路部品や内部接続用コネクター、次世代バッテリーをはじめ、スマートウオッチやワイヤレスイヤホンなどのウエアラブル機器向けデバイスなどの最新技術が一堂に紹介される。

 産業機器向けでは、ファクトリーオートメーション、スマートファクトリーをサポートする高性能なセンサーや通信デバイス、光学式デバイスや、小型・高性能で堅ろう性に優れた長寿命デバイスなどが広く紹介される。

脱炭素/カーボンニュートラル

 「脱炭素/カーボンニュートラル」も今年のキーテクノロジーエリアの注力テーマの一つ。カーボンニュートラルの実現に向けたセンサーや蓄電デバイス、エナジーハーベストデバイス、さらに次世代パワー系デバイスとして、SiC(炭化ケイ素)/GaN(窒化ガリウム)デバイスなどの出展も目白押しだ。

 各種社会インフラの省エネ課題の解決に向け、自社デバイスとIoT技術を組み合わせた省エネ・脱炭素ソリューションなどが広く紹介される。

 さらに、「ウィズコロナ」や「アフターコロナ」によるニューノーマル社会を反映し、「非接触」「遠隔コミュニケーション」をテーマとした新製品やソリューションの提案も目立っている。各社のブースでは、社会の衛生意識向上や安全・安心ニーズの高まりに対応する非接触型タッチパネルシステムや遠隔操作デバイスを活用した展示デモが広く実施される。

 このほか、拡張現実(AR)/仮想現実(ⅤR)デバイスや医療機器/ヘルスケア関連、ドローン用の高性能部品、スマート家電用デバイス、AI/ビッグデータ関連、セキュリティー関連など、多彩な新製品・新技術が紹介される。

 また、今年は「共創」のテーマの下で、電子部品各社の、国内外スタートアップ企業などとの共同での製品出品や新技術紹介なども例年以上に目立っている。

 3年ぶりのリアル開催となる今年のCEATECでは、電子部品各社の会場ブースでも、前回の2019年と同様に、来場者体験型のデモンストレーションなどが多数用意されている。