2022.10.28 ビックが自治体との連携強化 千葉市と協定締結 1年で3自治体と

千葉市役所の市長応接室で歓談する神谷俊一千葉市長(左)とビックカメラの秋保徹社長=28日、千葉市中央区

 ビックカメラが地方自治体との連携を強め、地域の活性化を事業の成長に結びつけようとしている。28日には千葉市と包括的な連携協定を締結。この1年余りで三つの自治体と協定を締結している。

 千葉市との連携協定は、創業の地・高崎市と結んだ昨年9月、本社を置く豊島区と結んだ今年10月に次ぐもの。約7900平方メートルの売り場規模を持つ大型店「ビックカメラ千葉駅前店」(千葉市)の出店に合わせて千葉市と話し合いを進め、街づくりや災害対策、環境、健康増進など8項目で連携することになった。電動キックボードの試乗や安全運転啓発イベントの開催のほか、千葉駅前店への千葉市情報コーナーの設置など、新店のオープンと同時に具体的な取り組みが始まる。

 例えば、千葉市は電動キックボードの公道での実証実験を行い、普及に向けた活動に力を入れている。これにビックも応えるために、新店7階に電動キックボードを試乗できるスペースを用意した。

 ビックが自治体との連携を強化している背景には、地域が発展することで、店舗を核とした事業全体の成長にもつながるという考えがあるからだ。秋保徹社長は「店舗があるから地域の発展に貢献するという理念でやってきた。市と連携協定を結ぶことは、一歩踏み込む形で街づくりに参画できる」と意義を強調している。

(31日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)