2022.11.22 働く空間を快適にし質を向上 日機装が取り組み進める

「TOKYO BASE」の導入事例

 働く空間をより快適にし、質を向上させる取り組みを日機装が進めている。同社が6月に発売したシステム天井対応型「Aeropure(エアロピュア)シリーズC」。新紫外線LEDと光触媒フィルターの組み合せで除菌・消臭する。

 同製品を導入した三菱地所ホームの新オフィス「TOKYO BASE」(東京都新宿区)で先ごろ、アフターコロナ時代に求められるオフィスビルについてのセミナーを日機装が開き、オフィスビル総合研究所の今関豊和社長と三菱地所ホームのワーク・イノベーション推進部長の中村和博氏、日機装ヘルスケア事業担当/UV-LED事業担当執行役員の渡辺恭介氏が登壇した。

 ●ウェルビーイング

 今関氏は「出社したくなるオフィス」を提示。テレワークが進む中、「ウェルビーイング」の意識が高まっている。会社に行きたくないという気持ちを起こさせないことにつながる考え方だ。

 コロナ前の状態まで戻りつつあるオフィス市場。テナント側の選択肢が増える中、競争が激化するオーナー側は付加価値化でテナント誘致を図ることが重要と指摘する。

 ●ABW

 三菱地所ホームは今年、新オフィスに移った。業務内容で働き方を変えるABW(アクティビティー・ベースド・ワーキング)に注目。移転を機にフリーアドレス化し、三菱地所グループで初めてABWが採用された。

 「コロナ禍を踏まえ、集まることへの心理的ハードルを下げるのがポイントの一つだった」(中村氏)。日機装の天井埋め込み型の空間除菌装置の13機の導入は、装置による心理的な圧迫感の排除を期待し決断した。

 ●スペパ

 セミナーで同社は「スペースパフォーマンス(スぺパ)」を提示した。同社の造語で「スペースそのものや、空間づくりに関わる全てのコストに対して得られる価値や成果を対比させた度合い」を意味する。

 渡辺氏は「コロナ禍の初期のころは、設置された対策機器を見やすくすることで、安心感を得る面もあった」としつつも、今後はより自然な形での除菌のため、床から天井への進化を目指す。

(23日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)