2023.01.11 【電子部品総合特集】ホシデン 古橋健士社長 時代に合う新製品の開発進める
古橋 社長
主力のアミューズメント受託生産が順調に伸びている。2022年度上期でもアミューズメント向け売上高は、前年同期比40%増え業績をけん引した。第3四半期、第4四半期もまずまずのペースで注文が入っている。
生産もベトナム工場で現在、約5000人がアミューズメント受託生産の増産に対応している。スマートフォン関連部品の生産に当たっている6000人強とともに、注文に合わせて増強している。アミューズメント受託生産を行っている中国・東莞工場より、ベトナム工場の方が規模は大きくなった。今後もアミューズメント受託生産の増産は、ベトナム工場で対応する。
マレーシア工場も規模が大きくなった。サプライチェーンの混乱やコロナ禍による部材不足、外国人労働者不足もようやく解消されつつあり、これまで生産できなかったモノも含めて〝さまざまなお客さまのいろんなもの〟を生産できる工場として役割を果たす。
アミューズメント受託生産のほか、海外向け一般部品生産を行っている東莞工場、海外向け部品生産と中国国内向け部品生産がほぼ同規模になっている青島2工場の中国3工場は、新型コロナ感染症対策によるロックダウンや人件費の上昇、作業者の確保難などから増強しにくい状況にある。
このため生産能力の拡大、生産増強は中国以外で進めていく。今後の部品の需要増に対応するには、新たな工場も考えなければならない。新工場はマレーシア工場のような〝さまざまなお客さまのいろんなもの〟を生産できる総合的な工場にしたい。23年にはどこにするかは決めたい。
EV化、電動化の加速で車載向けの売り上げも増えてきた。22年度もEOLの落ち込み分を補い、通期で280億円の売り上げを車載向けで見込んでいる。23年度は三百数十億円を車載向けで売り上げる計画だ。車載の需要に応えていく。
23年度は時代に合った新製品の開発を進めるとともに、カーボンニュートラルへの取り組みをスピードアップする。やれるものからやっていこうと、太陽光発電システムを本社に続き22年に和歌山工場、九州工場にも設置した。統合報告書も22年度から始めた。社内向けには策定している中期3カ年経営計画も公表する時期にある。その中に環境目標も入れたいと考えている。