2023.01.18 【情報通信総合特集】三菱電機ITソリューションズ 山本徹雄社長
デジタルインボイス対策具体化
2022年後半のICT市場は、当社が主要事業領域とする中堅・中小企業でも堅調だったが、先行きの不透明感から投資は慎重傾向にある。
業種・分野では、製造、ヘルスケア・ライフサポートとも順調である。特に政府が主導しているオンライン資格確認への対応が必要な保険薬局業では、関連ソフト・製品の導入が盛んだ。これまでに約5000社の導入が完了した。コロナ禍の酒店に対しても、新たに投入した販売管理のクラウドサービスの受注が予想を上回るペースで進んでいる。
力を入れている自社パッケージのクラウド(SaaS)化計画は順調に進んでおり、23年前半には社会保険労務システム「ARDIO」の「電子申請機能」や保険薬局向けに「電子薬歴サービス」をリリースする。
電子薬歴サービスは各種展示会、事業説明会などでお客さまから好評を博しており、地域社会における〝次世代コミュニケーションサービス〟として期待が高い。介護AI入力支援ツール「記録NAVI」のデータを活用したAI記録分析ツール「けあらぽ」もリリースする。
当社の強みは、15000社を超えるお客さまを有していること。さらに、新規領域のお客さまにもクラウドサービスを順次提供するとともに、時代に合わせたデジタルマーケティング手法を採用し、ニーズに対してタイムリーな情報をお届けできるよう社内体制・仕組みを見直し中だ。
23年もデジタル化、DXニーズは継続すると予想する。10月のインボイス制度導入対応に加え、近い将来に具現化する「デジタルインボイス」への取り組みを具体化させている。中堅・中小企業も今やクラウドサービスの波は避けて通れない状況だ。市況や産業構造が大きく変わっていく中、これまでの業種別システム/パッケージの実績で培った技術・ノウハウを活用しつつ、最新技術を活用したシステム/サービスを提供していく。
課題解決を通じた社会の発展に貢献するだけでなく、従業員のエンゲージメント向上への取り組みも進めていきたい。