セキュリティーソリューション強化

　2022年のICT市場はデジタルトランスフォーメーション（DX）や働き方改革が進展し、クラウドシフトが拡大した。一方、ITのネットワーク環境が複雑化し、ゼロトラストなどセキュリティー対策の重要性が一段と高まった。当社はテレワークとオフィスのハイブリッドな、より柔軟な働き方に対応したセキュリティーソリューションを強化している。セキュリティーリスクは高まっており、これまで大手企業に提供してきたゼロトラストサービスをコンパクトなサービスパッケージとして中堅企業にも提供を開始している。

　当社は、ネットワーク技術、サイバーセキュリティー技術、さらに独自のデータセンターの整備、SOC（セキュリティーオペレーションセンター）によるリモートによる遠隔監視など、ICT環境の提案から構築、運用までワンストップで対応できるのが強みだ。

　昨年MINDサイバーフュージョンセンターを開設、12月から本格稼働を始めた。同センターの開設で急増するサイバー攻撃の動向把握やインシデント発生時の処理能力が向上し、これまで以上に安全・安心にセキュリティーサービスを利用できる環境が整った。

　企業のDX化も進展している。ICTはツールとしての活用からデータの利活用が本格化し、企業もデータベース経営にシフトしてくる。三菱電機は「循環型デジタル・エンジニアリング企業」への変革を打ち出している。当社は、データ利活用時代に向け、インフラ事業を展開する企業として一翼を担っていく。

　データの利活用に対しては、当社の多種多様な大量データを統合・蓄積・分析するデータ分析基盤AnalyticMart（アナリティックマート）を活用したソリューション提案に力を入れる。

　今年は、法令改正に伴った電子化の動きが本格化する。電子取引サービス「＠Sign（アットサイン）」をトラストサービス関連で訴求していく。23年は、企業も真にITベースへの経営転換が求められてくる。より総合的なIT投資のニーズに応えていく。