2023.01.19 【LED照明特集】KKテクノロジーズ 加賀谷史央代表取締役社長

加賀谷 社長

直接製品販売の仕組みを整える

 昨年度(2022年8月期)は増収増益となり、売り上げは前年から倍増した。マンションリフォームやゴルフ場リニューアルなどの案件が好調で、利益率も改善している。昨年7月には撮影用LED照明「雷電」を発売し、撮影用照明市場にも本格的に参入した。

 今年度も受注の勢いは変わっておらず、増収増益基調で推移している。特に今年度は、新しい仕組みを作り上げ、製品を販売しようと取り組んでいるところだ。これまでは(製品も施工人員も用意する)材工一式で請け負ってきたが、リフォーム業者や電気工事業者に直接製品だけを販売する仕組みを整えたいと思っている。

 単なる直販というだけでなく、Web上で在庫情報を確認できたり、見積もりを出せたりと使い勝手が良く、しかも即日配送に対応するなど、利便性が高いシステムを作りたいと思っている。ITや物流のシステムを整備する必要があり簡単ではないが、今年春ぐらいには始めたいと思っている。材工一式で対応する既存事業に加える形で、新たなビジネスにつなげたい。

 あかりで空間を美しく演出する照明制御システム「彩空(そら)」は、リモコンを使ってもっと簡単に操作できるようにすることを目指し、「簡易版」を製品化した。専用のWi-Fiリモコンにエリアを五つまで登録でき、一つのエリアで80個の照明を制御できるようにした。100段階で照明を調節できるため、好みの明るさや色温度に設定できる。シーン登録も四つまで可能だ。新しい販売の仕組みが完成した際には、そらも直接売っていきたいと思っている。

 主力のマンションリフォームは、これまでは共用部やエクステリア照明のリニューアルなどを中心に手掛けてきた。今年度は外部パートナーとも連携しながら、住宅用照明のラインアップを増やし、提案していきたいと思っている。家の中の光空間をきれいにすることを今年のテーマにしたい。

 もちろん、マンションやゴルフ場などの既存リフォーム事業も強化していく。ナイター照明といった大型照明の依頼も増えているほか、撮影用照明もスポット的に照らす製品の拡充などで、導入実績の拡大を狙っていく。