2023.01.19 【LED照明特集】パナソニック エレクトリックワークス社 島岡国康常務ライティング事業部長

島岡 常務

省エネとウェルビーイング実現

 2022年は、半導体不足や材料高騰などの影響はあったものの何とか商品供給ができ、上期(4~9月)は増販につながった。国内が伸長したほか、海外、特にインド・ベトナムを中心に2桁成長した。サプライチェーンを含めたオペレーション力を発揮して乗り切った。

 23年は、エネルギー価格高騰の中、省エネに対するニーズ、またカーボンニュートラルに向けた意識も高まり、ライティング事業にプラスに働く要素がある。オペレーション力を磨き、リスクにしっかり備えつつ強みを発揮していきたい。

 当事業部では、心の豊かさとエコの両立を、目指す姿としており、この考え方に基づいた商品・ソリューションも少しずつ具現化している。

 23年は、省エネとウェルビーイングの実現に向け、ZEB化やWELL認証について施主の意向をお聞きしながらリニューアル提案を強化する。

 また、強固なサプライチェーンの確立を図り、商品供給を切らさないようにすることも引き続き重要だ。この面ではDXを活用した迅速な対応を図り、モノづくり力の強化に取り組んでいきたい。

 省エネの追求については、従来のようなデバイスの進化による単品の省エネに加え、IoTによる照明制御、明るさ感指標Feu(フー)、タスク&アンビエント照明、調光・調色などを採り入れた空間の省エネと、空間の状態に応じた人起点の空間演出による、空間価値の向上に力を入れる。

 そうした事例として、さまざまな取り組みを始めている。スタジアム照明では昨年、阪神甲子園球場のLED化に取り組み、明るさにとどまらず、新たな照明演出によってお客さまにも喜んでいただけるものを目指した。北海道のエスコンフィールドにも新たな空間価値を追求したソリューションを導入、今年から稼働する。

 景観照明では、スマートアーキ「llumiro(ルミロ)」や人の心理・行動に働きかけるアフォーダンスライティング、さらに、街全体の演出効果を高める「YOI-en(ヨイエン)」をはじめ、多彩なソリューションを提案。省エネを追求しつつ空間価値を高め、事業成長につなげていく。