2023.01.23 世界食糧危機に備えを CES2023でアグリテック盛ん

ジョンディアの発表動画から

 世界的に農業従事者の人手不足や食料不足が課題になる中、CES2023では、農業にIT、ロボティクスなどで取り組むアグリテックの動きが盛んだった。農機大手のジョンディアは完全自律型のトラクターなどで訴求。また日本からは新興組も参加し、自動化のソリューションを披露した。

 基調講演にも登壇したジョンディア。完全自律型の車両技術などで、イノベーションアワードも受けた。同社の完全自律型トラクターは、カメラや人工知能 (AI )、センサー、超高速GPUプロセッサーなどのテクノロジーを統合。運転席にオペレーターがいなくてもフィールドをナビゲートし、顧客の効率性、生産性、収益性を向上させる。

 同社は「機械が作業を処理している間に、農業従事者は、もっと優先度の高い作業に集中できる。今後も、自律性や自動化に投資し続ける」とする。

 また、アグリスト(宮崎県)は「ピーマン自動収穫ロボット」を披露した。農作業のうち労働力を多く必要とする「収穫作業」の一部を担い、労働力の軽減を図るとともに、今まで収穫しきれなかったピーマンを収穫することで、収益の向上に寄与。また、収穫の際に使用するカメラで、農作物の状態をモニタリングしながら巡回。人の勘や経験に頼っていた部分を可視化し、再現可能な農業を実現していく。

 (24日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)