2023.01.31 【エンターテインメント総合特集】ご当地ソングの女王・水森かおり(徳間ジャパン) 初の宮崎舞台に新曲「日向岬」

ご当地ソングの女王・水森かおり

新曲「日向岬」をアピールする水森かおり新曲「日向岬」をアピールする水森かおり

心を明るく照らす一年に

 昨年末の第73回NHK紅白歌合戦で20回連続出場を果たした水森かおりが、新曲「日向岬」(徳間ジャパンコミュニケーションズ)を24日、発売した。歌詞に登場する灯台になぞらえて「心を明るく照らす歌が歌いたい。明るい一年にしたい」と語った。

 新曲は、宮崎県日向市の日向岬を舞台にした楽曲。水森は「宮崎の青い空と海がイメージできる曲。マイナーではなくメジャーの爽快感がある」と話す。歌唱の際には「メロディーをどう歌うかを意識した。これまでにない男前な歌い方で、巻き舌を入れて前に声を出すような力強さを取り入れた」という。

 「ご当地ソングの女王」の水森にとって、45都道府県目の作品となる。ご当地ソングという一つのジャンルを続ける中で、「真っ当なご当地ソングという枠組みをあえて進みながら、制限がある中でいかに変化をつけるかが大切」と力を込める。新しい楽曲を届けるに当たり、枠を超えた突拍子もないことをして驚きや新たな姿を見せるのではなく、王道を続けながら変化と進化を続けていく。

 ◇常にポジティブに

 水森は「ステージ上とバラエティーなどのテレビ番組、SNSも全て素の自分」と笑顔を見せる。今年でデビュー28年目だが「オンとオフがない自然体だからこそ、ここまで続けられた」。

 1995年のデビュー以降「自信が持てず迷いもあり、周りに嫉妬してネガティブだった」と振り返る。98年の「かりそめの花」の発売時は「一つ一つの仕事としっかり向き合い、スタッフの存在にあらためて感謝するようになった」と話す水森は「無理やりにでもポジティブに考えるようにした」。

 今では、歌手が自分の居場所で、自信が持てるものとなり、「反省はするが後悔はしない。意識的にお風呂でリセットして、すぐ忘れるようにする」と明かした。

 ◇思いに応えたい

 水森は「毎日を大切に『良い一年にしよう』と過ごしている」と話す。紅白歌合戦は20回連続出場の常連だが、「毎回紅白のステージに立つと『最後かもしれない』と思い、ゆっくりと客席を見渡す」と水森。「エンタメに特化した番組だからこそ、スタッフの思いに応えられる自分でいたい」と目の前の仕事に真剣に向き合う。

 今年50歳になる水森は「年齢を重ねていく自分が自分で楽しみ」と笑顔を見せる。「コロナ禍で大変なこともあったが、エンタメ業界も活気づいてきた。皆さまの心を明るく照らす歌を歌い、明るい一年にしたい」と語った。ステージやテレビ番組、SNSなどさまざまな活動を通じて、演歌歌謡曲を広くアピールし、業界を盛り上げていく。