2023.02.22 【「CP+2023」特集】初心者からプロまで楽しめる企画

23日から「CP+2023」が開幕。ハイブリッド方式で開催される

 カメラ関連の展示会「CP+2023」(主催:カメラ映像機器工業会〈CIPA〉)が、パシフィコ横浜(横浜市西区)で23日に開幕する。会期は26日まで。リアル開催は2019年以来4年ぶりで、オンラインと同時開催のハイブリッド方式は今回が初。オンラインとの併催で、幅広い地域から参加者を取り込むことを狙っている。

 今回のテーマは「見つけた、新しいわたし」。若年層や女性のカメラユーザーの取り込みを目指している。出展社・団体数は48(ハイブリッド参加45、オンラインのみ3)で出展小間数は682小間。

 会場ではメーカー各社が体験を軸とした展示で製品をアピールするとともに、来場者にとっても最新機種に触れる絶好の機会となり、初日から多くの来場者でのにぎわいが予想される。

 会場では、体験型イベントがめじろ押しだ。会場内に「わたしの自由区」というコミュニケーションスペースを設置。写真サークルや映像同好会の学生・社会人が出展し、作品展示や活動紹介を行う。セミナーステージでは「カメラ大好き芸人」の小藪千豊さんのトークセッションをはじめ、カメラ女子によるセッションなどを連日開催。ワークショップコーナーでは、ビギナーからプロユーザーまで楽しめる多彩な内容を用意。ポートレート撮影や子どもの撮り方などすぐに実践できる内容で構成されている。

 キヤノンやニコン、ソニー、パナソニック、富士フイルムなど主要カメラメーカーが出展しており、最新機種に加えて、今後発売を予定する新製品なども一部紹介する。

 CIPAの統計では、22年(1~12月)のデジカメ出荷台数は約801万台となり、前年から4%減った。ただ、その中でもミラーレスカメラは約407万台と全体出荷の半分を占める上、出荷台数も前年から3割増えている。カメラ各社は、世界的に需要が伸びているミラーレスに経営資源をシフトしており、今年のCP+でもミラーレスが主役となりそうだ。

富士フイルムが多彩な製品群出展

撮影・プリントする楽しみ提供

総合写真映像メーカーの魅力発信

写真機としての魅力を追求した「X-T5」

 富士フイルムは、カメラと写真映像のワールドプレミアショー「CP+2023」の会場イベントで、APS-Cセンサー搭載のミラーレスカメラ「Xシリーズ」をはじめ、35㎜判の約1.7倍となる大型センサーを採用したミラーレスカメラ「GFXシリーズ」、インスタントカメラ〝チェキ〟、プリントサービスなどを出展する。入力から出力までカバーする総合写真映像メーカーとして、同社ならではの撮影・プリントする楽しみを提供する。

 タッチ&トライコーナーでは、Xシリーズの〝ダブルフラッグシップモデル〟「X-H2」「X-H2S」や、写真機としての魅力を追求した「X-T5」などの撮影体験ができる。

 X-H2は、新開発の約4020万画素のセンサー・画像処理エンジンを搭載し、高い解像力を生かした静止画や8K動画の撮影が可能。「Xシリーズ」史上最高の画質を実現する。

 X-H2Sは、秒速40コマの高速連写性能や、ディープラーニング技術を用いて開発した被写体検出AFを備え、スポーツ選手や野鳥など動きの速い被写体の撮影に適したモデル。今年1月に公開したファームウエアにより、これまでの人物・動物などに加え、昆虫やドローンの検出も可能となった。

 両モデルとも、専用のファイルトランスミッター「FT-XH」を装着することで、タブレットなどの端末から最大4台のカメラを制御し動画の同時記録ができる。

 X-T5は、約4020万画素での撮影を可能にするとともに、Xシリーズの原点である小型・軽量・高画質を追求した製品だ。最短約0.02秒の高速AFのほか、6.2Kのデータから4K映像を生成する「4K HQ」モードなど充実した動画撮影機能を盛り込んだ。

 レンズコーナーでは、「GFX/Xシリーズ」用交換レンズを展示。未発売レンズを含めた全59本の豊富なラインアップで幅広い撮影領域をカバーするレンズの魅力を紹介する。

 このほか、スマホプリンター〝チェキ〟「INSTAX Link」シリーズ、ハイブリッドインスタントカメラ「INSTAX mini Evo」を展示。

 また、写真パネル「WALL DECOR」や「フォトブック」など写真をカタチにする楽しみ方も幅広く紹介する。〝富士フイルムらしい〟提案で、若年層の取り込みも目指す。