2023.03.06 「スーパー量子コンピューター」が現実味 NTT、東大など世界最速43ギガヘルツ量子信号測定

「スーパー量子コンピューターの実現が視野に入ってきた」と語る東大大学院工学系研究科の古澤教授

  100ギガヘルツ帯域の高速性と100マルチコアの並列性を兼ね備えた「スーパー量子コンピューター」の実現が現実味を帯びてきた。NTTと東京大学、理化学研究所が共同で、高速通信規格5Gなどに使われる超高速光通信技術と光量子プロセッサーを融合させ、光量子コンピューターを高速化する新技術を開発した。

 物質中で生じる非線形光学効果により異なる波長の光同士を相互作用させる「光パラメトリック増幅器」を使い、光量子情報を保持したまま光を増幅することに成功。世界最速となる43ギガヘルツリアルタイム量子信号を測定した。光量子状態を光損失の影響を受けないレベルまで増幅することで、光通信テクノロジーを光量子分野に適用できるようになるという。

 東大大学院工学系研究科の古澤明教授は「今のコンピューターはトランジスタゲートを大量に空間的に配置して大規模な計算をしているが、莫大な電力を消費してもクロック周波数1ギガヘルツ程度。光通信と組み合わせた新技術では計算スピードは100倍以上に向上する」と説明。「光通信の波長多重と組み合わせれば、100ギガヘルツクロック、100コアのスーパー量子コンピューターの実現が視野に入ってきた。既存のコンピューターが置き換わるような技術にしていきたい」と意気込む。

 (7日付の電波新聞/電波新聞デジタルに詳報します)