パナソニックは21、22の2日間、スイッチやコンセント、照明器具などをブラック色で統一した電気設備「BLACK DESIGN SERIES」を活用したインスタレーション展示をSTUMP BASE（東京都港区）で開催する。建築家の佐々木慧氏が黒い配線器具などを有機的に配置し、広がりのある自然の風景を表現している。

　公開前日の20日には、メディア向けに佐々木氏らのトークセッションを開催した。「BLACK LANDSCAPE」と題した展示について、佐々木氏は「ブラックデザインの一つ一つをつなぎ、有機的な形にできないかと考えた」と説明。近づいてみるとコンセントやスイッチであるが、空間として見ると木が集まった森に見えたり、人によっては街に見えたりと、「一つの解釈に定まらない抽象的な形を意識した」と狙いを話した。

　トークセッションに参加したインテリアスタイリストの大谷優依氏は、「（スイッチを）見せたいという存在になったら素敵。インテリアの一部としてスイッチまで格好いいのは幅が広がる」などとした。

　パナソニックエレクトリックワークス社デザインセンターの近藤高宣シニアデザイナーは、住空間に「黒」が求められる背景について、①リフォームからリノベーションへの移行②インダストリアルデザインやバイオフィリックデザインのトレンド―があると分析。「背景になじむ商材と主張する商材をしっかり分けて考えた」とブラックデザインシリーズのコンセプトを説明した。また、「複数商品をまたいで色を起点にしたプロモーションは機会として少ない」とし、今回の展示にかける思いを語った。