2023.03.22 【センサー特集】KOA 抵抗器電流検出用が豊富 TLRシリーズ 波形歪少なく高精度
TLRシリーズ
KOAは、自動車・産業機器・モバイル・家電などあらゆるアプリケーションで、機器に使用される部品点数の増加や、高密度化がますます進み、搭載される電子部品にも小型かつ高性能の要求が強まる中で、各種抵抗器の品ぞろえを充実させている。
モーターやバッテリー、DC-DCコンバーターなどの電流センシング用途に使われる電流検出用抵抗器を豊富にそろえ、顧客の要求に対応する。
専用抵抗材料と銅を接合したシンプルな構造のTLRシリーズは0.5~20mΩ、抵抗値許容差プラスマイナス1%、抵抗温度係数はプラスマイナス50×10-6/K。独自の構造によって寄生インダクタンスを極力排除しているため、波形歪の少ない高精度な電流検出が可能だ。
2012ミリメートルサイズで1W、3216ミリメートルサイズで3W、6432ミリメートルサイズで5Wと、小型・高電力化で最大100Aの電流検出を可能にした。
金属板電極を樹脂封止した構造で高いヒートサイクル性を有するSLシリーズは、抵抗値3mΩ以上、定格電力7W以上の仕様。
さらに、金属板チップジャンパー抵抗器として大電流、低抵抗かつ高熱容量化対応のTLRZシリーズは1005~3216ミリメートルサイズをそろえ、最大50Aの定格電流を実現した。樹脂封止構造のジャンパー抵抗器のSLZもラインアップしている。
温度測定や温度補償用の温度センサーとして、長期安定性や抵抗値変化の直線性に優れる白金薄膜温度センサー、リニア抵抗器なども豊富にそろえる。
チップタイプの白金温度センサーのSDT73シリーズは汎用(はんよう)タイプのほか、耐熱性を250度まで高めたSDT73S、車載向けにSDT73Vをラインアップ。チップリニア抵抗器も複数ラインアップしており、車載対応品のLT73Vは半導体の温度補償などに使用されている。リードタイプの白金薄膜温度センサーSDT101SAは、素子部の直径が1.6ミリメートルと小型ながら1kΩの高抵抗値を実現した。
これらの製品はAEC-Q200データを取得済みで、車載機器にも利用可能。今後、ワイヤーボンディング電極や小型形状の製品などを増やしていく。