2023.03.27 東大が「メタバースラウンジ」 産学連携で研究や実装図る
メタバースラウンジでの記者会見では、音声も立体的に聴こえた
会見もメタバースで
東京大学が、メタバースの情報共有やビジョン共有を目的とする「メタバースラウンジ」を立ち上げることになり、取り組みを説明する記者会見が27日、メタバース上で開かれた。メタバースを積極的に活用した未来社会の在り方について有識者や学生、ラウンジ協賛会員で議論することを目指す。
設置主体は、東大のバーチャルリアリティ教育研究センター(VRセンター)。同ラウンジでは、ネットワーク上に展開した仮想現実(VR)を使って創出されるコミュニケーション空間(メタバース空間)の情報提供や、取り組みに関する情報共有を図る。
具体的には、メタバースを構成するVRなどの技術を学ぶ「基礎講座」や、メタバースに関する社会応用や先端的取り組みを進める研究者・専門家が講師となる「発展セミナー」、参加者が取り組みを紹介し情報交換する「サロン」、興味のある学生と交流しながら、参加者と学生、研究者がメタバース空間を作ったり、社会実装プランを考えたりする「メタバースプロトタイピング・メタバースミートアップ」などのプログラムを展開する。
多角的な面からメタバースについての情報とビジョンを共有。産学連携の開かれた情報共有の場であるラウンジを通じ、学術と産業、未来の社会を担う学生との交流を促す。
VRセンターは、東大内の様々な部門が連携するした全学組織。会見には相澤清晴・同センター長や、雨宮智浩・同センター准教授が登壇。相澤センター長は「人が欲しがるバーチャルワールドを生成できる仕掛けを考えていく必要がある」と、世界的にもこれから発展していくと考えている。
当日、安田講堂の外や、中継していた工学部の1号館のメタバース空間などを披露した。メタバース内は天気も自由に変更でき、銀河が浮かんだ空の景色も楽しんだ。