2023.04.05 エレ・電子部品各社、新人に注力 研修は対面中心に、待遇アップも

京セラの入社式

オムロンの入社式オムロンの入社式

 エレクトロニクス、電子部品などの各社でも、新人を迎えて新年度のスタートを切った。研修や入社式は対面方式が中心になる一方、コロナで定着したリモートも活用して一体感を醸成する取り組みも。今年は初任給を引き上げる動きも相次ぎ、各社とも新人対応に注力している。

 新体制などを踏まえた歓迎の辞も相次いだ。1月に新商号で発足したレゾナック・ホールディングスの髙橋秀仁社長は「グローバル社会は産業構造が目まぐるしく変化し、スピードは加速し続ける。多様な人材とつながり、共に解決する共創型化学会社を目指す中、私は皆さんをプロフェッショナルとして自律的に枠を超えて動く『共創型人材』に育成する」と意欲を語った。

 商号を昭和電線から変更し、1日に発足したSWCCの長谷川隆代社長は「皆さんはSWCCとして初めての新入社員。社会課題に取り組み、ソリューションを提供する会社として発展していかなければならない」と呼びかけた。

 京セラはグループの入社式を京都市内で開催。谷本秀夫社長は「与えられた仕事を好きになること、高い目標を持つことが必要。新たな価値を生むには、常識や慣例にとらわれない発想の転換が不可欠で、創造力とバイタリティーにあふれた皆さんの若い力が必要」と歓迎した。

 ニチコンも4年ぶりに対面型でグループ入社式を開催。吉田茂雄社長は「常に向上心を持ち何事も必ずできるという強い気持ちで失敗を恐れず挑戦してほしい。世の動きをしっかり見据え、主体的に考働し、明るい未来社会を作ろう」と呼びかけた。

●連続の対面も

 村田製作所やオムロンはコロナ禍以降も3年連続で、対面で開いている。

 村田製作所の中島規巨社長は「出会いを大切に、連携を深めてほしい。既存の考えにとらわれないアイデアを生み出せるのは若者の強みだ」と呼びかけた。

 オムロンでは、1日付で就任し、入社式あいさつが初仕事となった辻永順太社長が「明るく・楽しく・にぎやかに仕事してほしい」と話した。

 業界では、若手社員の早期の立ち上げ・活躍への期待などから、待遇を引き上げる動きもある。OKIは今春闘で、これらの狙い点や採用競争力の強化のため、修士課程修了・大卒の初任給引き上げを、要求額(現行比5000円以上)を上回る2万5000円増で回答した。

(6日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)