2023.04.14 AIで働き方改革を 河野デジタル相がアイデア発掘を指示

 河野太郎デジタル相は14日の閣議後記者会見で、大量のデータを学習して自然な文章を生成できる「チャットGPT」などの最新のAI(人工知能)ツールを働き方改革につなげるアイデアを関係省庁が出し合う機会を設ける方針を明らかにした。内閣人事局に指示した。ただ、AIで扱う情報の管理について懸念する声も浮上しており、議論を尽くす必要がありそうだ。

 国家公務員制度担当相を兼務する河野氏は会見で、「チャットGPTを含めてさまざまなAIをどのように活用して働き方改革につなげていくかは、大きなテーマだ」と強調。その上で「内閣人事局がリーダーシップをとって、各省庁がどういうアイデアを持っているか。(技術やアイデアを競う)『ハッカソン』のようなことをやりたい」と述べた。

 その上で河野氏は、AIの活用時に入力した情報の取り扱いについても触れ、「さまざまな課題をどうクリアするかを踏まえて取り組みを進めていきたい」との認識も示した。

 政府は、対話型のAIを国会答弁作成などの事務作業に役立てる可能性について検討する意向を表明している。西村康稔経済産業相は11日の会見でAIを行政分野に生かす可能性に言及し、業務上の必要性とリスクの両面を踏まえて「利用の可否」を判断する必要性を強調。その上で、「懸念点が解消された場合における国家公務員の業務負担を軽減するための活用の可能性は追求していきたい」との考えを示した。