2023.04.17 大阪関西万博会場周辺で自律航行船の検証 大阪湾では初めての試み

自動で離岸するエイトノットのEV船

 水上モビリティーの自律航行システムを開発するエイトノット(大阪府堺市堺区)は14日、大阪市の湾岸エリアで「大阪ベイエリアにおける自律航行船の活用可能性検証」を実施した。大阪湾での自律航行船を使った実証実験は今回が初めて。同社の自律航行システム搭載の小型EV船が、大阪・関西万博の会場周辺を含めた大阪湾を駆け抜けた。

 今回の検証は大阪産業局の「IoT・ロボットビジネス実証実験支援プログラム」として実施。また、堺市の自転車と船による交通や輸送を掛け合わせた「サイクルシップ実証実験」の一環としても行われた。

 使用する船舶は自律航行・自動離着岸が可能な「エイトノットAI CAPTAIN」を搭載した小型EV船「Eight KnotI」。全長7.47メートル、全幅2.79メートル。定員は10人。咲洲(ATC)から舞洲まで約20キロメートルを往復した。

 実証工程は堺市役所前を自転車で出発(大和川サイクルラインなどを走行)し、その自転車を咲洲で自律航行船に乗せて舞洲へ移動。舞洲でサイクリングや周辺施設の周遊などを実施した後、舞洲から自律航行船に自転車を乗せてATCへ戻るもの。

 実証では目的地までの安全な自動ナビゲーション機能を確認。また、咲洲を起点とした「サイクルシップ」の可能性も検証した。