2023.05.18 富士フイルム、海外で半導体関連強化 先端材料で台湾工場など
同社のサイトから
富士フイルムが、海外での電子材料事業を拡大させている。台湾で、最先端半導体材料の工場を新設するなどの計画を16日に発表。欧州でも半導体工場への投資を4月末に明らかにした。計200億円規模の投資になる形。同社は進行中の中期経営計画(2021~23年度)の中で、同事業で研究開発と設備投資あわせて1100億円の成長投資を計画。30年度に同事業で5000億円の売上高を目指す。
台湾では半導体材料の現地法人(フジフイルム エレクトロニクス マテリアルズ タイワン、新竹市)が同市に新たな土地を取得し、CMPスラリーやフォトリソ周辺材料を生産する新工場を建設。26年春の稼働予定。
新工場は最新鋭の製造設備や品質評価機器を導入、現地生産体制と技術サポート体制を強化。製品倉庫も設け、顧客要望にきめ細かく対応できるデリバリー体制を構築する。
環境面では太陽光発電パネルを導入し、環境負荷低減にも取り組むとともに、近接する台湾第1・第2工場のオフィス機能を新工場に統合し、工場間の連携強化を図る。
また、台南市にある既存工場(台湾第3工場)でも設備を増強。建設中の新棟にCMPスラリーの製造設備などを導入し、24年春の稼働の計画。
これら4拠点の生産体制の中、大幅な生産能力拡大を図り、半導体の需要伸長と現地の迅速供給、品質保証体制へのニーズにさらに対応する。新工場建設と既存工場の設備増強をあわせた設備投資額は約150億円を見込む。約50人の新規雇用を計画する。