富士フイルムが、Vlogユーザーの取り込みも狙った新型ミラーレスカメラを6月29日に発売する。中級機として展開してきた「X-S10」の2年半ぶりの後継機で、初めてカメラを購入するようなユーザー層から、Vlogユーザーまでをターゲットにしたものだ。拡大するVlog市場の開拓を目指した製品ともいえ、カメラ各社がVlog市場の攻略に本腰を入れ始めている。

　発売する「X-S20」(ボディは税別18万6000円)は、バッテリーを最上位機「X-H2S」と同じ大容量タイプにし、従来機の2倍以上となる約800枚の撮影を可能にした。

　H2Sと同じ画像処理エンジン「X-Processor5」を搭載したことで性能も進化。予測AFアルゴリズムが改善し、動物や鳥、車、昆虫、ドローンなどの被写体検出に加え、被写体やシーンに合わせて19種類の色調を可能にする「フィルムシミュレーション」も新たに実現。

　被写体検出とフィルムシミュレーションへの対応が可能になったことで、ミラーレスを初めて購入するようなユーザー層にも訴求しやすい「AUTOモード」を進化させた。

　新搭載の「Vlogモード」は、製品にフォーカスする撮影と背景をぼかす撮影を選択可能で、液晶画面をタッチすることで、簡単に撮影モードを切り替えられる。これまで必要だった専用ソフトを使わずに、USBタイプCでパソコン(PC)と接続することでウェブカメラとして利用できるようにもしている。

　(25日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)