2023.06.23 物質・材料研究機構がMg金属蓄電池をドライルームで作製可能に 酸素の透過を抑制する人工亜鉛被膜が鍵

人工被膜を被覆したマグネシウム金属断面の電子顕微鏡像(Reproduced from J. Mater. Chem. A, 2023, 11, 9755 with a permission from Royal Society of Chemistry)

 物質・材料研究機構(NIMS)は、マグネシウム(Mg)金属蓄電池をドライルームだけで作製可能にする基盤技術の開発に成功した。乾燥した空気中でのMg金属負極の電気化学的活性の喪失(不活性化)の原因を解明し、それに基づく人工保護被膜を開発した。実用化すれば、既存のリチウムイオン電池(LiB)の生産ラインを、Mg金属蓄電池生産用に転換して利用できるようになる画期的な基盤技術だ。

 環境問題が年々深刻化する中、再生可能エネルギー技術の...  (つづく)