2023.06.26 世界初、リアルタイムにCO₂など3種以上測定 東芝 CO₂資源化などに貢献

試作したセンサーモジュール

 東芝は25日、3種類以上が含まれる混合ガスでの濃度測定を、実環境でできる小型センシング技術を、世界で初めて開発したと発表した。独自のMEMS技術を活用し、感度の異なる超小型センサーを1基板上に一括形成。各センサーが検出した値をアルゴリズム処理することで、高速化や小型化をしつつ、複数ガスの同時濃度測定を実現した。

 従来比200分の1以下のサイズかつ150倍以上の速度で、複数のガス濃度をモニタリングできる。CO₂を価値あるガス資源に変換する資源化技術で、変換効率の向上に貢献する。また、現在はCO₂換算値として算出している温室効果ガスの排出量を、温室効果ガスごとに直接測定することができ、カーボンフットプリントの対策にも資する。

 今回得られた知見をベースにセンサーの構造やアルゴリズムの最適化をし、さらなる実証実験などを通じて、2026年をメドに技術の実用化を目指す。さらに、水素関連などへの活用も期待できるという。

 (26日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報しています)