2023.06.26 「生成AIを霞が関の働き方改革に」視察した河野デジタル相がワークショップで意欲

生成AIを働き方改革につなげるアイデアを出し合うワークショップを視察する河野デジタル相(右隅)=26日、東京都千代田区

生成AI活用に関するワークショップを視察する河野デジタル相(左から3人目)生成AI活用に関するワークショップを視察する河野デジタル相(左から3人目)

 内閣官房内閣人事局は、利用者の指示に基づいて文章や画像などを自動生成する「生成AI(人工知能)」を中央省庁が集中する東京・霞が関の働き方改革につなげようと、26日にワークショップを開いた。視察した河野太郎デジタル相は、行政の一部業務をAIで代替し生産性の向上につなげることに意欲を示した。

 内閣人事局が東京都千代田区のデジタル庁で同日に開催したのは「働き方改革促進のための生成AI活用ワークショップ」。同局によると、19の省庁から40人超が参加した。

 参加者は、米新興企業開発の「Chat(チャット)GPT」などに代表される生成AIの活用アイデアを出し合い磨き上げた。参加した各省庁は成果を持ち帰り、生成AIの有効な活用策について「可能性」と「リスク」の両面から検討するとみられる。

 視察後に河野デジタル相は報道陣の取材に応じ、まずは公開情報をベースに活用策を探索し、「いずれ機密性のある情報も使えるような仕組みにしていきたい」と説明。その上で、「生産性の低い業務を何らかの形で減らしていくことが働き方改革の中で大事だ。AIで代替できるものがあるならば、それを積極的に活用する」との考えを示した。

 さらに、「霞が関に働きに来てくれる人が、『やりがいがある仕事だ、自分のやりたい仕事がしっかりできている』。そういうふうに思ってくれるような職場に変えていくのに、AIの力をぜひ使っていきたい」とも強調した。