2023.06.28 【COMNEXT特集】中興化成工業 フッ素樹脂基板を紹介 開発中のミリ波対応品出品
xCH3008Hと異種基板(FR4)のハイブリッド基板
中興化成工業は、フッ素樹脂(PTFE)などの高機能樹脂の総合加工メーカーで、エレクトロニクス用途向けに、高速・大容量通信に適した低伝送損失のフッ素樹脂製品の提案を強化している。COMNEXT2023では、今後の需要が見込まれるミリ波帯通信に必要となる、低誘電特性を持つフッ素樹脂基板など幅広い製品を展示・紹介する。
開発中の製品では、ミリ波対応フッ素樹脂基板の「xCH3008H」(ガラスクロスタイプ)や「xCCF-500」(ガラスクロス無し)などを出品する。
xCH3008Hは、従来のフッ素樹脂基板(CGP-500A)に比べて誘電正接、線膨張係数を下げた銅張積層板だ。比誘電率3、誘電正接0.0011、吸水率0.014。伝送損失低減のために超低粗度銅箔を使用しながらも高い密着性を持つ。
ブースでは、xCH3008Hと異種基板(FR4)のハイブリッド基板を展示する。
従来のフッ素樹脂基板と比べて熱伝導率を向上させた、開発中の「xCH-3502B」(ガラスクロスタイプ)も展示する。熱伝導率0.623W/m・kの優れた性能を備えている。
開発中のガラスクロスレスのフッ素樹脂基板「xCCF-500 dk3」は、誘電特性に優れるフッ素樹脂フィルムの銅張積層板。超低粗度箔を用いて両面銅張している。低線膨張係数でありながら低誘電正接(0.0013)、強いピール強度を有している。フレキシブルタイプのフッ素樹脂基板「xCCF-500 dk2・75」(誘電正接0.001)の開発品も展示する。
このほか、貼付可能な赤外線変換による熱拡散シート「輻射(ふくしゃ)放熱シート」も出品する。熱伝導率の高いアルミフィルムの片面に輻射率の高い放熱塗料をコーティングし、逆面は粘着可能とした製品で、熱を赤外線などに変換して放射する。