2023.06.28 【COMNEXT特集】日本アンテナ IoT向けアンテナなど 顧客に合わせた開発を提案

 日本アンテナは、多様な利用シーンに合わせたIoT向けアンテナを中心に、ローカル5G向けアンテナ、LPWAデータソリューションの3領域で最新技術と製品を展示する。長年培ってきた無線技術のノウハウを生かし、顧客の利用シーンに合わせてアンテナを開発できる柔軟性を訴求していく。

 IoT向けアンテナは約15年前から通信キャリアとも連携して開発、既に100以上の納入実績がある。カスタム品の開発もでき、「用途に合わせた一点ものから量産品まで対応する」(同社)。

 同社のIoTアンテナは製品、通信、保守の全ての品質を担保し、工作機械や自販機、スマートメーターなど幅広い領域で活用されている。今回、約10の実際の利用シーンに合わせたアンテナを展示するほか、開発中の新製品を披露する。

 今秋の発売に向け開発中の「スモールスマートアンテナ」は業界最小クラス。広帯域、防じん・防水性能を備え、複数の通信に対応。省スペースでMIMO(マルチインプットマルチアウトプット)化でき、「幅広い用途で利用できる」(同社)。

 透明シート型のアンテナも出品する。さまざまな通信方式に対応可能で、デザインを損なわずにアンテナを付けられる。この技術を使い、既にオーエスエムとソーラーシート一体のアンテナを開発した。新たな用途開発にも取り組む計画だ。

 ローカル5G向けアンテナでは基地局と端末側の両面で製品を紹介していく。今回新たに鉄道や高速道路など直線で電波を送受信する環境に適した指向性の高いアンテナを展示する。開発中の「10度ビームアンテナ」は水平面10度に電波を出せる特徴があり、防じん・防水で屋外設置が可能。年内に実証実験を始め、2024年中の製品化を目指す。

 LPWAデータソリューションでは電源監視と危機管理水位計を出展する。電源監視はコンセントの電源状態の監視ができるもので24年中の製品化を目指す。水位計は独自のクラウド型監視水位計で培ったノウハウを生かした。ため池の水位監視などに提案する。